ステンレス製の卓上型発酵槽について、バイオプロセスエンジニアに「最も嫌な点」を尋ねれば、ほぼ全員が同じ答えを返します。「中身が見えないこと」です。pHプローブは数値を教えてくれますが、ヘッドスペースで泡が盛り上がっている様子までは映しません。
プロセスエンジニアの方なら、誰もが経験したことがあるでしょう。実験室で完璧な粉末をつくり上げた——粒子径が均一で、溶解性に優れ、水分量も極めて少ない——ところが、いざ製造現場に移ると、その品質が崩れてしまうという frustrations です。仕様書上はまったく同じはずのスプレードライヤーなのに、実際に得られる製品は異なってしまうのです。温度プロファイルがずれ、ノズルの挙動が変化し、結晶性だったものが一夜にして非晶質になってしまうこともあります。